TOP2015年09月被災者家族ら「山びこの会」 発足から10家族増32家族に
御嶽山噴火の被災者家族でつくる「山びこの会」の会報。3号までになった

 犠牲者58人、行方不明者5人を出し、27日で発生から1年を迎える御嶽山噴火災害で、被災者の家族らでつくる「山びこの会」に、24日時点で32家族が加入していることが分かった。4月の発足時より10家族増え、亡くなった58人の家族の半数を超えた。同会は今後、現時点では加入がない行方不明者の家族にも呼び掛けるなどして、つながりを広げていく考えだ。

 山びこの会事務局代表のシャーロック英子さん(56)=東京都目黒区=が信濃毎日新聞の取材に明らかにした。噴火災害の犠牲者の住所は16都府県にまたがっており、その家族は全国各地に散らばっている。同会は、悲しみを分かち合い、国などに火山防災に向けた提言や要望をしよう―と、22家族で発足。これまでに会報の発行、国や県、地元自治体との意見交換や要望活動などに取り組んできた。

 設立の中心となったシャーロックさんが、住所などが把握できた家族には連絡を取ったり、直接訪問したりして、近況などを確認。加入の意向がない家族にも会報を送るなど、地道な活動を積み重ねてきた。その結果、当初は参加を断っていた家族も少しずつ加わってきたという。

 シャーロックさんは「時間の経過とともに外に目が向くようになった人たちもいる」と説明。加入の増加について「会の共通目的が慰霊であることへの理解が広がった面もある」とみる。

 これまでも行方不明者の家族と連絡を取り合っており、家族の意向によっては行政によらない行方不明者の再捜索支援も、同会の活動の検討課題としている。27日に木曽郡王滝村で開く追悼式では、今後の活動資金に充てるため、募金を呼び掛ける。

 同会は「婚約相手を失った人など、直接の家族でなくても同じ悲しみを抱えた人は、いつでも声を掛けてほしい」と呼び掛けている。

2015年9月25日掲載