TOP2015年09月27日、噴火から1年 王滝で「犠牲者追悼式」

 犠牲者58人、行方不明者5人に上った御嶽山(長野・岐阜県境、3067メートル)の噴火災害は27日、1年を迎える。戦後最大の火山災害は、監視・研究体制や防災の不十分さを浮き彫りにし、犠牲者の遺族や下山できた登山者の心の傷は癒えていない。木曽郡王滝村で、山麓の市町村による「犠牲者追悼式」が開かれ、亡くなった人を慰め、火山防災を高めることを誓う。

 噴火は昨年9月27日午前11時52分に起き、山頂一帯にいた登山者多数が被災した。警察、消防、自衛隊の1万5千人余を投入した10月16日までの救助、捜索で57人が見つかり、行方不明者は6人となった。雪解け後の今夏の再捜索で、1人が発見された。

 噴火前、前兆とも取れる火山性地震が増えたが、気象庁は噴火警戒レベル1(平常=当時)を維持。地元も火山と十分周知しておらず、登山者に危険性が伝わっていなかった。国は観測体制や専門知識を持つ人材育成の強化に乗り出し、防災強化策を盛った活動火山対策特別措置法(活火山法)も7月に成立した。

 犠牲者、行方不明者の住所は16都府県に及び、家族はさらに散らばる。孤立感や喪失感を感じる人が少なくないが、支援は十分に伸びていない。遺族たちが4月に「山びこの会」をつくり、教訓を「山の安全」につなげようと活動している。

 追悼式は王滝村、木曽郡木曽町、岐阜県高山市、下呂市の実行委員会が主催。王滝村の松原スポーツ公園で、午前11時45分から午後1時半ごろまで。噴火時刻に黙とうをささげ、遺族代表、山谷えり子防災担当相があいさつする。式後、一般献花を午後5時まで受け付ける。

2015年9月26日掲載