TOP2018年09月通じた頂望み鎮魂 噴火から4年、王滝で追悼式
噴火時刻の午前11時52分に合わせ、犠牲者追悼式で黙とうする遺族ら=27日、王滝村の松原スポーツ公園

 死者58人、行方不明者5人を出した2014年9月の御嶽山噴火災害から4年を迎えた27日、麓の木曽郡王滝村の松原スポーツ公園で、犠牲者追悼式が営まれた。同郡木曽町側から26日に登れるようになったばかりの山頂が一時望めた。遺族や県、地元自治体関係者らが噴火した午前11時52分に全員で黙とうをささげ、悲劇を繰り返さないと改めて誓った。

 王滝村と木曽町でつくる実行委員会が主催。遺族や行方不明者家族ら85人を含む計約170人が参列した。

 遺族を代表し、小学5年生だった次女照利(あかり)さん=当時(11)=を失った長山幸嗣さん(48)=愛知県豊田市=が「9月になると当時のことを思い出し、心が揺れ動く。もっと一緒に笑っていたかった」とした上で、「行方不明者の家族の心にいつも寄り添いたい。なぜ(火山性)地震が増えたのに入山規制をしなかったのか検証してほしい」とあいさつした。

 実行委員長の原久仁男木曽町長は式辞で26日に規制を解除したことに触れ、「命の安全を第一に考え、火山防災に改めて取り組む」と述べた。阿部守一知事は「地域とともに再び多くの人が訪れる山となるように、安全対策に万全を期したい」とした。

 遺族や自治体、警察、消防関係者らが白いキクを献花した。木曽町、王滝村などでつくる建立実行委員会が山頂に慰霊碑を建てた―との報告もあった。

 会場では追悼式に先立ち、地元住民が御詠歌を披露した。木曽町側の黒沢口登山道から山頂に登る人もいた。

 御嶽山の噴火災害被害は戦後最大となった。噴火警戒レベルは昨年8月に最低の1(活火山であることに留意)に下がったが、木曽町、王滝村、岐阜県下呂市は約1キロ圏内への立ち入り規制を続行。同町は山頂にシェルター(退避壕(ごう))を設けるといった安全対策が整ったとして、登山道に限り入山規制を解除した。

2018年9月27日掲載