TOP2019年07月火山マイスターネット 木曽で安全、共生考える講演会
御嶽山との共生をテーマに開かれた吉本さん(右)の講演会

 2014年9月の御嶽山噴火災害を機に誕生した「御嶽山火山マイスター」の自主組織「御嶽山火山マイスターネットワーク」は20日、山梨県富士山科学研究所の吉本充宏主幹研究員(火山地質学、火山防災)を講師に初の講演会を木曽郡木曽町で開いた。20人余が参加し、噴火から身を守りながら御嶽山とどう共生していくかを考えた。

 マイスターは県の認定資格。噴火災害の経験や御嶽山と山麓の文化の発信を担う。18年3月に8人、19年3月に3人が認定を受け、登山道で安全登山の啓発をしたり、SNSで御嶽山の魅力を発信したりしている。

 講演会で吉本さんは、噴火から身を守るには火山災害の特徴を知ることが大事と強調。防弾チョッキの素材となるアラミド繊維を使用した屋根も噴石が当たればアラミド繊維の下側にある板が割れて飛び散る危険があると説明した。火口から出る二酸化炭素がたまったくぼ地に入り窒息する事故例も紹介した。

 ネットワークは本年度を自主事業を本格化させる年と位置付け、ほかに火山の地質分野と文化・歴史分野をそれぞれテーマにした2回の講演会を予定。7月末には子どもたちと御嶽山に登り、火山の成り立ちなどを解説する試みも企画している(参加者の募集は既に締め切り)。

 ネットワークの沢田義幸代表(木曽郡王滝村)は「今後も人々と御嶽山を結ぶ企画を考えたい」と話している。

2019年7月21日掲載