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背中に「ねこ」ぽっかぽか  南木曽で協同組合設立へ
(2009年9月21日掲載) 
 

綿の入れ方や襟の縫い付けに気を使いながら、ねこ作りに精を出す吉村早苗さん=南木曽町吾妻




日差しが強い時期の農作業には薄手のねこが必需品=南木曽町吾妻




日差しよけには、わらで編んだ蓑も活躍しているが、年々入手が難しくなっているという=飯田市南信濃
 

「ねこをしょってると暖かくて風邪ひかないよ」。ねこは「着る」ではなく「しょう」と言う=南木曽町吾妻




「見たことない」「軽くていい」。ねこを手に取る山梨県の大学生たち=天龍村平岡の「ふれあいステーション龍泉閣」




愛用の工業用ミシンで「背中はんこ」を一気に縫い上げる熊谷ツル子さん=売木村岩倉

 冬を前に、木曽郡南木曽町などで背中だけを覆う防寒具「ねこ」作りが盛んだ。ねこを作っている女性たちが連携して販売や品質管理を進めようとの動きもある。

 ねこは、同町蘭(あららぎ)地区に伝わる作業着。いろり端での手作業の際、腕の動きを妨げずに背中を温めるために考案されたといわれ、同様のものは、下伊那郡売木村、天龍村などにもある。

 同町吾妻の吉村早苗さん(52)は、自宅2階の作業場で縫製や綿入れ作業に励んでいる。土産品店、道の駅、個人客らに約400枚を出荷する予定で「気温が下がるとすぐ追加注文が来ます」。

 吉村さんら、ねこを作っている町内の女性7人は月内にも「南木曽町ねこ製作協同組合」(仮称)を設立する。作り方を伝え、PRに力を入れて、町おこしの一助に―との狙いだ。

 売木村では、ねこを「背中はんこ」と呼ぶ。同村岩倉、熊谷ツル子さん(79)は背中はんこ作りの名人。縫製工場に勤めていた腕を生かし、農作業の手が空いた時に十数枚ずつ縫い上げ、近くの「うるぎふるさと館」などに出荷している。「みんな暖かいと喜んでくれるからうれしいよ」とほほ笑んだ。

 ねこは日常生活に欠かせず、同町吾妻の青木千代美さん(68)は「自宅用、農作業用、旅行用など何枚も使い分けています」。夏の日差しを防ぐ蓑(みの)代わりに着る薄手のねこもある。ねこは土産品店などで1着1500〜4000円で売っている。

[写真・文 宮坂雅紀]
 
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