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J1昇格が決まり、両手を突き上げて大喜びする松本山雅サポーター=17日午後3時56分、松本市のサンプロアルウィン

 歓喜の瞬間は、ホイッスルの少し後に訪れた―。サッカーJ2松本山雅FCがJ1昇格とJ2初優勝を決めた17日のリーグ最終戦。徳島と0―0で引き分けた試合終了後、サンプロアルウィン(松本市)の大画面に他の試合会場の結果が映し出されると、今季最多の1万9066人の観客で埋まったスタンドは地鳴りのような歓声に包まれた。満面の笑みで優勝のシャーレ(優勝皿)を掲げる選手たちを見て、あふれる涙を拭うサポーターもいた。
 試合開始前、昇格を祈ってサポーターが緑、黒、白、赤の紙をそれぞれ掲げ、スタンドに「登頂」の文字を浮かび上がらせた。
 前半は山雅が優勢に試合を進めた。前半22分、岩上祐三選手のフリーキックを高崎寛之選手が頭で合わせたが、ボールは惜しくもバーの上。スタンドからは悲鳴が上がり、サポーターたちは天を仰いだり、「入ったと思ったのに」と絶叫したりした。
 後半は山雅の攻勢が影を潜め、逆に徳島のパスがつながり反撃を受ける場面も。前田大然選手がドリブルで切り込むなどして好機をつくると、サポーターがチャント(応援歌)を歌う声はいっそう大きくなった。
 0―0で試合終了のホイッスルが響くと、勝利を信じていたサポーターの間に一瞬、戸惑いが広がった。ピッチ上で選手たちが、ベンチから飛び出してきたスタッフや控え選手と抱き合う姿を見ても、「何、何」「優勝したの?」と半信半疑。間もなく昇格争いをしてきた大分、町田、横浜FCの試合結果が大画面で伝えられ、同時に優勝、昇格の決定を告げるアナウンスが響くと「やった」「優勝だ」。スタンドは熱狂と歓喜に包まれた。
 表彰式では橋内優也選手、田中隼磨選手、反町康治監督らが順番にシャーレを手にし、他の選手たちと跳び上がって頭上に掲げた。
 JFL時代から応援している諏訪郡下諏訪町の会社員後藤里香さん(35)は、その姿に「夢みたいで実感がない。うれしい」と感極まった表情。今季の全42試合を現地で観戦した東筑摩郡朝日村の会社員清水礼子さん(59)は、開幕直後のなかなか勝てなかった時期を「苦しく、悲しい思いをした」と振り返りつつ、「J1でのプレーはサッカー選手の目標。サポーターとしてそれを後押しできてよかった」と喜んでいた。
 試合後、松本市役所庁舎には「祝J1昇格松本山雅FC夢と感動をありがとう」と記した懸垂幕が掲げられた。松本駅前の飲食店には祝杯を挙げるユニホーム姿のサポーターたちの姿もあった。

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