信州の山を、ライチョウを愛するすべての人へ ともに考えたい“自然との距離感”
<「雷の鳥」エピローグ 県鳥と信州のこれから>
5月上旬、木曽谷上空を飛ぶ旅客機の窓から風景を見渡した。眼下には中央アルプス。伊那谷を挟んで奥に南アルプスが連なる。反対側の窓からは御嶽山が見えた。北アルプスの乗鞍岳、穂高連峰も続いていた。ニホンライチョウが生息するのは現在、これらの山々と、新潟県の頸城山塊だけとなっている。
3000メートル級の山々の残雪は、おおむね亜高山帯のダケカンバ林から上に広がっていた。高山のみで命をつなぐライチョウの息づく範囲が、白く浮かび上がっているようにも見えた。
「雷の鳥」の取材ではさまざまな山を歩いた。ライチョウの生息地のうち、