ゴリラを研究、「作られた『物語』を超えて」の筆者の山極寿一さんに長野県内の中高生がインタビュー
県内の中学・高校生5人が須坂市で9月26日、霊長類学者で総合地球環境学研究所(京都市)所長の山極寿一さん(74)にインタビューをした。同日開いた信州岩波講座での山極さんの講演に合わせて企画。山極さんが自身のゴリラ研究などを基に、視野を広げて物事を考える重要性を論じた文章「作られた『物語』を超えて」は、中学3年の国語の教科書(光村図書)に10年にわたって使われている。社会や人間関係の在り方について質問する中高生に対し、山極さんは空間や経験を共有したり、他者と交流したりする大切さを説いた。
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■鈴木穂さん・信州大付属長野中3年・須坂市「相手の視点を大事にしたい」
「作られた『物語』を超えて」が面白くて、筆者に直接お会いしたいと思い、参加しました。山極先生は堂々としながらも他者と誠実に向き合う、「ゴリラのように泰然自若」というユニークな座右の銘がしっくりくる方でした。
先生が著書などで主張する、空間やモノを持ち合う「共助」を大切にする社会のあり方に共感しています。幸せに快適に過ごしたいと利益や効率を追うことは、むしろ格差や環境破壊を生んでいないか、スマホに向かうことで目の前の人をおざなりにしていないかと感じます。
多くの人が目の前の人を大事にすることを主張しているのに、なかなか社会の変化を感じられないのはなぜか―。そんな私の疑問に、先生は目標や喜びのようなものをシェアする「分かち合い」は、場所や状況を共有して信頼関係を築いた仲間の中で行われると話しました。
先生が仲間と屋久島を訪れた時、一人の提案で、みんながはだしで森を歩いたそうです。するとアフリカから来た方が「足の裏で感じる森は同じ森だった。日本とアフリカは大地でつながっていたんだ」と話したといいます。
先生は人の共感力には限界があり、オンラインでつながることができるとしても、分かち合いに必要な「場の共有」を意識的に行わなくてはいけないと話しました。
先生の話の意味は、