民族の尊厳傷つけ「真摯に反省」 アイヌ遺骨収集巡り東大理事

 アイヌ民族の遺骨収集について取材に応じる東大の林香里理事・副学長=9日、東京都文京区

 アイヌ民族の遺骨収集を巡り、東大の林香里理事・副学長が11日までに共同通信の取材に応じ、過去の不適切な収集方法によって先住民族の尊厳を傷つけたとして「真摯に受け止め反省する必要がある」と大学側の責任に言及した。「間違ったところは正すべきで、遺骨を研究してきた理由を説明する責任がある」として、積極的な情報開示を進める意向を示した。

 林氏は、東大が昨年8月に設置した「遺骨返還等タスクフォース」の座長を務める。文部科学省の調査では、2018年時点で全国12大学にアイヌの遺骨が保管されていたが、これまで謝罪を表明したのは東大と札幌医科大の2大学にとどまっている。東大の姿勢や取り組みは、遺骨返還に関わるほかの大学に影響を与える可能性がある。

 アイヌの遺骨収集は19~20世紀にかけ、大学研究者らが無断で墓を掘るなどして進められた。林氏は、近代科学が人類史の解明のために遺骨を研究対象としてきた一方、「生きた人間だった」ことに必ずしも十分な自覚を持たず、学問的な関心を優先させ、先住民族への配慮が欠けていた、と指摘した。

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