グリズリー、山々、オーロラ…アラスカの「自然」をフォトエッセイに 安曇野市の写真家佐藤さん
米アラスカ州の自然や動物を題材とする安曇野市の写真家、佐藤大史(だいし)さん(37)が、初のフォトエッセー「写真の隙間」(信濃毎日新聞社刊)を出版する。面積が日本の約4倍という広大な大地に挑んだ佐藤さんの孤独な撮影の日々を、アラスカの壮大な景色や野生動物の写真と共に追体験できる1冊。刊行記念の写真展を11~21日、松本市の信毎メディアガーデン(MG)で開く。(島田周)
■至近距離で動物と対峙、緊張感…
佐藤さんは2015~19年に毎年3~4カ月をアラスカで過ごした。熊やムース、ジャコウウシなど極地にすむ動物との出合いや、広大な氷河やオーロラなどを撮影。20年8月に初の写真集「Belong(ビロング)」(信濃毎日新聞社刊)を出版した。翌21年3月から、現地でつづった日記と写真を基にしたエッセー(全58回)を「信毎本のweb」に連載。そこに加筆・再構成して、今回のフォトエッセーにまとめた。
「僕のカメラは1方向にしか向けられない。フレームから外れた光景や、1枚の写真の前後左右にある『物語』を文章で補完できた」。数十メートル先という近距離で互いを警戒しながら熊を撮影したり…