島崎藤村の詩碑、建設記念誌が完成 小諸市
文豪島崎藤村(1872~1943年)が小諸市で暮らしていた青年時代に作った詩「千曲川旅情のうた」の2番を刻んだ詩碑の建設記念誌がまとまった。3月に同市大手区の「藤村の井戸」の隣に完成した詩碑に対しては多くの寄付が寄せられ、完成までの歩みを紹介した。歌詞のブロンズ銘板を制作した東京芸術大の谷岡靖則教授(鋳金)はこぼれ話を寄せた。
詩碑建立を進めた市内有志の実行委員会がまとめた。B5判41ページで、400部作成。計200以上の資金協力者や団体に冊子を配った他、市立小諸図書館に寄贈した。実行委は「事業の取り組みを記録し、感謝の気持ちを協力者に伝えられた」とする。
詩碑建立のきっかけは、市立藤村記念館開館60周年の2018年にさかのぼる。市内有志が実行委を組織し、当初は「千曲川旅情のうた」の1番の詩碑がある小諸城址懐古園内への設置を計画。その後、藤村が住んでいた馬場裏の旧宅近くに変更した。
1番の詩碑は1927(昭和2)年…