「天気痛」「気象病」って? 症状、メカニズム、対処法は? 国内1000万人が悩むとの推定も〈NEWSそこ知り隊〉
天気が崩れると頭痛や耳鳴りがするなど体調が悪くなる、関節や古傷が痛む―。自分自身や身近な人の症状として、思い当たる人は多いのではないでしょうか。これらの症状は近年「気象病」「天気痛」などと呼ばれて注目されており、国内で1千万人以上が悩んでいるとの推定もあります。メカニズムを明らかにするための研究や、症状に悩む患者の診療に取り組んでいる愛知医大客員教授の佐藤純さんは「天気は変えられないが症状をコントロールする方法はある。自分なりの対処法や予防法を身に付けましょう」としています。梅雨時でもあり、詳しく見ていきましょう。
■どんな症状があるの?
雨の日や寒い日などに、体調の悪化を訴える人たちがいます。頭痛や目まい、耳鳴り、腰痛などが起きたり、ひどく気分が落ち込んだり。気象による体調悪化は「気象病」などと呼ばれますが、症状は個人差が大きく、実験による再現が難しいという事情もあって、医学の世界で正式に病気として認知されているとは言えません。
医師の佐藤純さんは25年ほど前から、雨の日や台風、梅雨の季節に慢性的な痛みが悪化する患者が少なくないことに注目。そうした症状を「天気痛」と…