街のポスター掲示板はここで製作 参院選を支える舞台裏 【経済つくるゲンバ】シナノスクリーン工芸(前編)

有料会員記事
パネルにビスを何カ所も打ち込んでいく

 間もなく、参院選の投開票の7月10日。街を歩いていると、「ああ、選挙か」という声をちらほら耳にする。声の主が見つめる先には、選挙用ポスター掲示板。各候補者のポスターがずらり並ぶと、どことなく街が選挙モードになったように思える。この掲示板を製作している会社は国内では数少なく、その上、長野県内にあることをご存じだろうか。県内外の自治体の掲示板を手がけているシナノスクリーン工芸(千曲市)を訪ねると、人情味あふれる工場では、参院選の公示の前から既に「激戦」が繰り広げられていた。それは、もう一つの「選挙戦」だった。

(松沢佳苗)

■「これは戦だ…」 鬼気迫るスピード

 5月27日午後0時50分。「いまが一番忙しい」という同社を訪ねた。まだ昼時で工場内は静まり返っている。この日は、「話をする時間は取れないが、撮影だけならOK」と許可をもらっていた。

 邪魔にならないようにと緊張しながら待っていると、午後1時、休憩を終えた従業員たちが一斉に作業を再開し、工場は途端に活気づく。まず目に入ったのは、倉庫に積み上がる板の山、山、山だ。

 せわしなく駆け回る山口和夫社長(47)に……

あわせて読みたい