今日の視角 旅の時間(落合恵子)

会員記事
信濃毎日新聞デジタル

 東京での暮らしは、かれこれ七十余年になる。母に連れられ、栃木から総武線の駅の近く、焼け残ったモルタル造りのアパートに越したのは、5、6歳ぐらいの頃だったか。

 アパートの前はかなり広い原っぱで、叢(くさむら)には虫の声が聞こえた。

 夕暮れ時になると、紙芝居屋のおじさんが、冴(さ)えた拍子木の音を…

長野県の求人情報
スポンサー 求人ボックス