震度6強と台風19号で被災した栄村 対策工事が進む一方で人口減少が加速する集落の課題
2019年10月に東北信地方に被害をもたらした台風19号災害は、長野・新潟県境の下水内郡栄村にも影響を及ぼした。千曲川沿いの同村箕作(みつくり)区では住宅4軒や田畑が浸水被害に遭い、県によると、復旧工事のため住宅5軒が移転の対象となった。11年3月の県北部地震で、同村は最大震度6強を観測し、被災。その後、19号災害を経て区を含めた村全体では人口減少が進む。ハード面だけでなく、ソフト面での防災力をどう向上させるか、課題となっている。
■変わった景色 堤防強化で5軒が移転
村役場から直線距離で西に約3キロ。千曲川の右岸に位置する箕作区では、堤防のかさ上げ工事が進んでいる。「本当に景色が変わったね」。今月3日、区に住む上倉久佳さん(63)と上倉幸枝さん(64)が、現場を見つめた。
台風19号災害では、区の南側で千曲川の水が堤防を越えた。村内の住宅の被害はこの地域に集中し、周辺の田畑なども水没。「信濃川水系緊急治水対策プロジェクト」の一環で、県は23年度、区周辺で堤防のかさ上げなどの強化工事に着手した。堤防強化区間は約820メートルで、工事に伴い住宅5軒が移転対象になった。うち…