結婚から29年後、妻からの「仕返し」 プロポーズもなかった夫へ
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【朝日新聞のデジタル版連載「いつも、どこかで」 2026年8月16日】
27歳のときに結婚した、向井ゆかりさん(56)。
子育てをしている間は、ファストフード店やガソリンスタンド、温泉施設などでアルバイトをしてきた。
46歳の時に一念発起し、短大の通信教育で学んで、教員免許を取得。
教壇に立って、中学生に英語を教えている。
2人の娘も自立して、夫の久明さん(55)と過ごす時間が増えた。
久明さんは高校の同級生だが、特別に親しかったわけではない。
友人から「かっこいい人がいるから見にいこうよ」と誘われて顔を見に行ったが、ときめかなかった。
「野球部でピッチャーだからって、チヤホヤされてるんでしょ」
それくらいにしか、思っていなかった。
高校卒業から数年後、同じ飲食店でアルバイトをすることになり再会。
のちに結婚することになるが、「付き合おう」と言われた記憶もないし、プロポーズの言葉もない。
そんな久明さんに対して今年、渾身(こんしん)の「仕返し」をする機会が巡ってきた。
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