ラッパー、かく語りき。上田地域出身のアフロが日常の悲喜こもごもを綴ります。
中締め、というものを考えた人はよくできた人だと思う。宴会が長くなってきたところで
俺は風。今、風になっている。
俺は38歳の男だ。世間一般からすればそろそろオジさんという枠に入るのだろう。そこに対して何の悲しみもない。
十数年前、貧乏な俺はスーパーで半額シールが貼られるのを今か今かと待ち侘びていた。
俺は寝付きが悪い。そして寝れないという状態に極度にストレスを感じる人間で、30分以上目を閉じても寝れない場合、ムカムカしてきてしまい癇癪(かんしゃく)をおこします。 寝れない自分に腹が立ち 「ふざけんなよ!明日仕事中に眠いとかダルいと言っても知らねえからな!」 と悪態をついては 「もう知らなーい…
専門学生時代、とにかく金がなかった。それでもお洒落がしたかった俺は、時々フリーマーケットへ出かけていた。 その日のお目当ては海外のバンドTシャツ。 当時の流行(はや)りで皆が着ていたが、その殆(ほとん)どがバンドが鳴らす音楽については無知だった。外見だけのロック好きが巷(ちまた)に溢(あふ)れたの…
春です。新生活が始まる季節。新しい学校、新しい職場。望んだところへ辿り着けた人、または不本意な異動にモヤモヤしている人、様々いると思う。人生は浮き沈み、栄枯盛衰、諸行は無常である。俺はというと一昨年にバンドを休止させた日を最後に、大きな環境の変化はない。異動も転職もなく、コツコツと曲をつくり、その…
祈るなら人気のない神社に限る。そう思っている。靖国神社や明治神宮など日本を代表するお参りどころは、多くの人の願いに応えなければならないから、どうしたって手が回らない。どう考えたって世の中には俺の願いよりも優先するべき問題があるし、日々の徳の高さが願いを叶える順番を決めるのであれば、絶対に俺は後ろか…
「シナントロープ」という連続ドラマに俳優として参加した。共演には染谷将太。彼が出演した作品を数え切れない程に見て来た俺は、クランクインから既に緊張。しかし、俺の方が年上なんだ!俺だって魑魅魍魎の音楽業界を生き抜いて来たんだ!と自らを奮い立たせていた。恥ずかしげもなく、負けたくなかったのだ。 先ず…
家から駅まで必死のダッシュを試みたものの、直前の歩行者信号に引っかかり、万事急す。仕方なしにポケットからスマホを取り出し 「ごめん!10分くらい遅れそう!」 友人宛てに文面を打ち込み、送信のボタンをタップする、その直前 「すまん!20分遅れる!」 一瞬、早く友人からラインが届いた。 この時、読…
子供の頃、両親のことを「パパ」「ママ」と呼んでいた。しかし小学校の中学年に差し掛かると、それが段々と恥ずかしくなってくる。だからと言って突然「お父さん」「お母さん」と、呼び方をかえるのは照れくさい。これは多くの人が抱いた葛藤だと思う。 ある友人は中学の時、その変化の狭間で立ち尽くし、二十年近く「…
ジムをやめることした。これで3年ぶり4回目の退会だ。もう常連と言っても良いだろう。なんせジムは精神に悪い。 「いや!運動は精神を安定させるはず!」 そんな声が聞こえてくるが、俺にとっては良くないのだ。例えば、打ち合わせ終わりにジムに行こうと考えていたのに、相手の話が長引いて、今日はどうやら間に合…
「ネイル、キレイですね!」と、女性に伝えると 「爪褒めとけば良いと思ってるでしょ?」と鼻で笑われた。別の時には 「花火を隠し持ってデートへ行き、公園でジャッジャジャーン!とやったことがある」と話すと 「そうやってありがちな台本に組み込まれるの嫌だわ~」 と言われた。涙ちょちょぎれである。この様に …
今日は地方でのライブだった。 体が千切れる程に声を枯らし、ステージを降り物販でお客と向き合う。 「俺、絶対に国家試験合格します!」 息を荒くする若者の意気込みに、握手で応える。そして打ち上げの最初の一杯を飲み干した後、スタッフ達を労い、先にホテルに戻った。 部屋に入ると一気に疲れが出て、風…
遂(つい)に目覚める時が来た。 目覚めると言っても、朝だ!仕事行かなきゃ!という意味合いではない。 目覚めるのは三つ目の眼、すなわちサードアイである。 先日、知人が主催する「視える人には見える展」に招かれた。視(み)える人、つまり霊感がある人には見えますよ、という展示だ。 「この展示をキッカ…